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ZiS-30は第二次世界大戦において、ソビエト連邦軍が装甲トラクターを基に急造した対戦車自走砲である。 == 概要 == 第二次大戦前のソビエト陸軍の砲兵部隊は、機甲化を推進していたミハイル・トゥハチェフスキー元帥以下、多数が粛清されたこともあり、自走砲の配備が遅れていた。いくつかの計画が立てられ試作車輌が作られたものの、そのほとんどは中断されるか、わずかな生産数に終わっていた。 ドイツ軍による侵攻を受けた翌月の1941年7月1日、軍需工業人民委員部は37mm高射機関砲、57mm対戦車砲、85mm高射砲を搭載する各種の対空・対戦車自走砲を早急に開発することを命じた。 このうち57mm ZiS-2対戦車砲を搭載するタイプを担当したのは、ゴーリキーの第57工場で、非常に短期間のうちにZiS-30とZiS-31の二つの自走砲の試作車が完成した。前者は対戦車砲や野砲の牽引用装甲トラクターであるコムソモーレッツに搭載した装軌車輌、後者は装甲を増設した6綸(後部2軸はダブルタイヤ)のGAZ-AAAトラックに搭載した装輪車輌であった。 比較試験の結果、車台の大きいZiS-31が砲の操作性や安定性で勝っていたが、湿地や不整地での機動性に劣るため、ZiS-30が採用されることとなった。そして第92工場に同年9月1日からの生産が命じられた。 しかし、ベースとなるコムソモーレッツの生産が行われていたのはモスクワの第37工場だけだったが、この頃にはT-60軽戦車の生産ラインに切り替えられてしまっており、新たなトラクターの生産は不可能となっていた。このため部隊に配備されていた車輌がかき集められ、砲を搭載し乗員の足場を増設する改造が行われ、9月21日から10月15日までの101輌(試作車除く)の限定生産に終った。そして生産中の9月末には軍への引き渡しが始まり、モスクワ防衛のために部隊配備された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ZiS-30 (自走砲)」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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